エロですがなにか?『アイアムアヒーロー』

f:id:reopold:20160619015819j:plain

 

解説

花沢健吾のベストセラーコミックを、大泉洋主演で実写映画化したパニックホラー。冴えない漫画家アシスタントの主人公・鈴木英雄が、謎のウィルスによって「ZQN(ゾキュン)」と呼ばれるゾンビと化した人々に襲われ、逃亡の道中で出会った女子高生の比呂美と、元看護師の藪とともに不器用に戦いながらも、必死でサバイバルしていく姿を描く。主人公・英雄を演じる大泉と、歯のない赤ん坊ZQNにかまれ、人間に危害を加えない半ZQN状態になるヒロイン・比呂美役の有村架純、大胆な行動力でZQNに立ち向かう藪役の長澤まさみが共演。「GANTZ」「図書館戦争」シリーズを手がける佐藤信介監督がメガホンをとった。(映画.comより)

スタッフ

監督
佐藤信介
原作
花沢健吾
脚本
野木亜紀子
製作
市川南  

キャスト

 

www.youtube.com

 

70点

僕は原作漫画家の花沢健吾さん作品が大好きなんです!

そしてゾンビが大好きなんです!!

だから花沢さんがアイアムアヒーローを漫画で連載し始めたころはもちろん読んでいて、最初は「フムフム、妄想癖のある冴えない漫画家志望の主人公が人間関係や将来について悩みながら成長していく話だろうなぁ。。。前作のボーイズオンザランと同じ展開かしらん?」と予想しながら読んでたんですけど、数話したらいきなりゾンビ(作中ではDQNを文字ってZQNゾキュンと呼ばれます)の話になったので、「僕の大好きな漫画家さんがゾンビ漫画を描くなんて!!」とめちゃめちゃ興奮して友達に勧めまくった思い出があります。特に単行本の1巻はひとつの漫画本としてとても上手い構成となっているので、読んでない方は是非読んでみてください!!!

 

そんな大好きな漫画が映画化となった時は、「ガンツを映画化した人が撮ってるし大丈夫なのかなぁ。」と期待してなかったんで観てなかったんです。ところが、とても評判が良く、海外でもシッチェス・カタロニア国際映画祭や、ポルト国際映画祭などで観客賞を獲ったりとすごい結果を出す映画となり、これは観なくては。。。と完璧にメディアの術中にハマりながら観てきました。

 

 

※以下ネタバレです。。。

 

微妙でした!!!

序盤のタクシーに乗り込むまでのところまではまあ面白かったし、ゾンビの造形もとても素晴らしかったんですけど原作が大好き過ぎたためか微妙だな~と思ってしまいました。

 

まず主人公のキャラクターが根暗すぎる!!ヘタレだけど憎めない、愛嬌のあるキャラであってほしかったのにあれじゃあ主人公のことを好きになれないし、劇中で主人公が困難に立ち向かって成長した描写があっても全然カタルシスを感じなかった!!彼女のてっことのバカップル描写や、ヘタレ・アホ描写(実写版クネクネダンス見たかったのに!!)がないと!!もっと日本がZQNになるまでの日常風景を描いてほしかったです。

笑える部分がほとんどなかったんでゾンビといったら「笑いと恐怖」「緊張と緩和」がないとダメです!!原作にはあったんだからそこはやってほしかった!!

 

中盤のヒロミちゃんがZQN化するとこなんて、あれ以降ずっと寝たきりじゃん!!起承転結の起だけになってるよ!!!せっかくショッピングモールのゾンビ大量阿鼻叫喚なシチュエーションがあるんだから、有村架純ちゃんが覚醒してZQN達を猫パンチからカエルアッパーまでを繰り出して東奔西走かけめぐり、敵をばったばったと片付けていくところが観たかったよおおおおおおおおおおん!!!!!

結局、改めて世間の評判を聞くと、ゾンビが高跳び選手だったり昔の行動がインプットされてるところが面白い。とか、銃社会ではない日本での敵と対峙する方法が日本ならではなのが良いとかいうもので、原作がそーなんだからそりゃ当たり前で、映画としてはそれ以上に面白いというところはなかったと思います。ゾンビ造形は本当によかったのでそこは映画として観る分では良いと思いました。

海外の映画祭で、審査員がタランティーノを超えた!!」と言っていましたが、タランティーノゾンビ映画撮ってないし比較する作品じゃない気がするのも気になりました。

 

最後に、テレビ会社と制作すると、将来テレビ上映をするものとして映画を撮らなくてはならないため、グロ描写を抑えなくてはならないということから、今作では監督の意向でテレビ会社とは協力せずに映画を撮影したというのは本当に最高です。今後、佐藤監督をきっかけに良い邦画が世に出てくれることを祈ります。

 

余談ですが、今回の映画は話題作ということもあって劇場では女性が多かったです。

そんな中、映画が始まって10分位してから女性2名が僕の座っている列の席だったらしく、かなり強引に「スンマッセーン!!」と言いながら突き進んできました。僕は自分のスネを両手で抱えて体育座りの様な姿勢になって通行できるようにしたんですけど、列が狭いのとガサツに勢いよく進んでくるもんだから、僕の手の甲が女性の臀部にムニムニとこねくってしまった状況となってしまいました。。。ムフ♡

そう、僕はアイアムアエーロー!!

 

お粗末さまでござんした~

 

 

 1巻は読んでなかったら本当に読んでみてください!!

 

 僕の観たゾンビ映画の中で1位の映画です!!